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CFOメッセージ

2022年度を振り返って、どのような1年だったでしょうか。
取締役専務執行役員
最高財務責任者 管理本部長
安澤 嘉丞

新型コロナウイルス感染症の第7波、第8波における感染拡大による入会への影響や光熱費の上昇等により、業績的に厳しい面もありました。しかしながらアドバンテッジアドバイザーズとの資本業務提携や東急スポーツオアシスへの資本参加等、将来の成長に向けた布石を打てた1年だったと考えております。

2022年度に発表した、アドバンテッジアドバイザーズとの資本業務提携について、背景と目的を教えてください。

新型コロナウイルス感染症については、いつかは終息を迎えます。その時、会社を即時に成長路線に切り替えるためには、資金面も含めて様々な準備をしておく必要があると考えていました。
また、今回のパンデミックにより、既存のスポーツクラブの在り方を見直さざるを得ない現実を突きつけられました。過去からの延長では、立ち行かなくなっています。
そのような時、アドバンテッジアドバイザーズより資金調達と外部知見の活用をセットにした提案をいただいて、同社の当社への見方や投資の方針等を伺った上で、当社の新たな価値創造に有効であると判断し、資本業務提携に至りました。

2023年8月に東急スポーツオアシスの株式100%取得を発表しました。こちらの背景、目的はどうでしょうか。

当社は、M&Aを重要な戦略と位置付けており、これまで大小合わせて18回のM&Aにより事業を拡大してまいりました。フィットネスビジネスは人が重要ですし、お互いの強みを引き出すためにも、真摯に対話を重ね友好的にM&Aを行うことを心掛けております。
東急スポーツオアシスとは、当社が資本参加をして以降、今後の事業成長について話し合いを重ねてきました。新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行し、復調の兆しが見えてはきましたが、エネルギーコストの上昇等不透明な状況が続く中、これが双方にとって最も良いであろうと判断し、2024年3月31日に東急スポーツオアシスの株式を100%取得するという決断をしました。
直営のスポーツクラブは、ルネサンスとオアシスを合わせると約140店舗となり、フィットネス業界において売上高で最大規模の企業グループとなります。フィットネス事業においては、1クラブ1クラブの収益が重要ではありますが、規模が大きくなることで、規模の経済も期待できます。

2023年度の業績の見通しについて、ポイントとなるのはどのような点でしょうか。

スポーツクラブの新規4施設の出店、光熱費の上昇、給与水準の5%引き上げ等、コストが先行する年度となりますが、2024年度以降は、新規施設の利益貢献や東急スポーツオアシスの株式100%取得の効果も見込めるため、大きく改善していきたいと考えております。

財務指標の目標とその進捗はどうでしょうか。

コロナ禍の影響による財務の脆弱性改善と成長に向けた投資のバランスを如何にとるかが重要であると考えています。今回、東急スポーツオアシスの株式取得もあり、キャッシュフローを重視し、時間をかけながら健全な財務体質に戻していくという方針は変わっていません。

今後の剰余金の用途や、株主還元の方針はいかがでしょうか。

これまで同様、当社は、株主に対する利益の還元を経営上の重要な施策の一つとして位置づけ、将来における安定的な企業成長と事業環境の変化に対応するために必要な内部留保資金を確保しつつ、経営成績に応じた株主への利益還元を継続的に行うことを基本方針としており、株主の皆様への利益還元と内部留保の充実のバランスを重視しております。

最後にメッセージをお願いします。

フィットネス産業における事業環境は、引き続き大きく変化していますが、多くの方が健康であること、人と人とが繋がりを持ち続けることの大切さを実感されています。今後ルネサンス&オアシスで価値創出に取り組み、株主・投資家の皆様のご期待にお応えできるよう、新たな成長に向けて尽力してまいります。株主・投資家の皆様におかれましては、今後とも変わらぬご理解とご期待をいただきますよう、お願い申し上げます。

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